技術研究組合が組成される時..

技術研究組合という組織は、どのような場合に作られるのか?
少し斜めからスポットライトを当てることで、技術研究組合の本質が見えてきます。

技術研究組合とは
複数の企業、大学、独法等が協同して試験研究をおこなうことにより、単独では解決出来ない課題を克服し、技術の実用化を図るために、主務大臣の認可により設立される法人です。

産業活動において利用される技術に関して、組合員が自らのために共同研究を行う相互扶助組織(非営利共益法人)です。

各組合員は、研究者、研究費、設備等を出しあって共同研究を行い、その成果を共同で管理し、組合員相互で活用します。

経済産業省のHPによりますと、

令和2年11月1日現在、存続している組合数は58組合とのことです。

また、少し古いデータですが、経済産業省所管(43組合)を対象にした調査では、技術研究組合の収入の73.2%が公的資金とのことです。

CIP〔技術研究組合〕の現況について/ 経済産業省 (令和2年11月)
https://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/kenkyuu/saishin/gikumi1.pdf

技術研究組合制度の運用・制度改正について/ 経済産業省 (令和元年11月25日)
~CIPの普及・促進に向けて~
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/innov/dai6/siryou2.pdf


組成された技術研究組合が、公的資金の受給申請にチャレンジするというよりも、公的資金の受給を念頭に技術研究組合が組成されるケースが多いということです。

業界を代表するような企業同士が共同で研究開発する環境というのは、公的資金が要となります。すなわち日本の国内産業の技術力・競争力を高めたい政府と研究開発の資金援助を得たい企業がwin-winの関係のもと、協力するという構図です。

技術研究組合が組成される時、それは国策で技術開発を行うときです。全てではありませんが..