新型コロナウイルス感染症による経済への影響が懸念されています。旅行だけでなく外出の自粛などにより経済的な損失を被っている事業者は増えていると思われます。できるだけ早くウイルスの蔓延が収束し、もとの生活に戻れることを願うばかりです。

このような状況のなか、政府によるさまざまな支援制度が打ち出されています。この記事では、各支援制度の概要・要件・問合せ先を分かりやすくまとめておりますので、参考にしていただければ幸いです。

資金繰りに関する支援制度

1) 資金繰りに関する支援制度

新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者に対して、最大限のスピードで万全の対応を行うよう、経産相から各関係機関に配慮要請が出ています。民間金融機関に対しても金融庁から、事業者へ積極的な支援を行うよう要請されています。

ここでは信用保証や融資など資金繰りに関する支援制度の概要をまとめます。融資については、幅広い業種に対応した一般的な融資に加え、生活衛生関係の事業者向けの融資もあります。要件を満たしているかどうかの確認など、該当する制度はご活用ください。

分類 支援制度 制度の概要
信用保証 セーフティネット保証 保証枠(2.8億円)の拡大
危機関連保証 さらなる保証枠(2.8億円)の追加
融資
幅広い事業者対象
新型コロナウイルス感染症特別貸付 3年間▲0.9%の金利引き下げ
商工中金による危機対策融資 3年間▲0.9%の金利引き下げ
特別利子補給制度 実質的な無利子化
マル経融資の金利引き下げ 3年間▲0.9%の金利引き下げ
※小規模事業者向け
セーフティネット貸付の要件緩和 影響が予想される事業者も対象に
融資
生活衛生
関係事業者対象
生活衛生関係の事業者向け融資制度 3年間▲0.9%の金利引き下げ
特別利子補給制度 実質的な無利子化
衛生環境激変対策特別貸付 3年間▲0.9%の金利引き下げ
生活衛生改善貸付の金利引下げ 3年間▲0.9%の金利引き下げ


① 信用保証枠の拡大~セーフティネット保証と危機関連保証

保証枠の拡大は、保証人なしで融資が受けられる枠が広がる支援制度です。金利の引き下げと合わせて活用することで、利子負担を軽減して借り入れることができます。

|-1 セーフティネット保証枠の拡大

金融機関から資金を借り入れる際、保証人が必要ですが、各都道府県(と4都市)には信用保証協会があり、協会が公的な保証人となることで、円滑な資金の融通を支援しています。通常、「一般保証」として最大2,8億円の保証枠を設けていますが、この一般枠とは別枠で、最大2.8億円の保証を債務保証を得ることができます。

この別枠の保証は、セーフティネット保証と呼ばれ、1号~8号まで、状況に応じた区分があります。今回の新型コロナウイルスの影響で、セーフティネット保証4号の対象地域が全国に、セーフティネット保証5号の対象業種が拡大していますので、保証を受けられる可能性が高くなっています。なお、4号と5号以外のセーフティネット保証につきましては、経産相のサイトなどをご参照ください。

要件 セーフティネット保証4号
対象:全都道府県(※)の中小企業者
売上高が前年同月比▲20%以上減少等
セーフティネット保証5号
対象:587業種(※)の中小企業者
売上高が前年同月比▲5%以上減少等
※2020年3月27日現在
保証上限額 一般保証枠と別枠で2.8億円
保証割合 セーフティネット保証4号:借入債務の100%
セーフティネット保証5号:借入債務の80%
問合せ先 最寄りの信用保証協会


|-2 セーフティネット保証枠の追加

セーフティネット保証では、対象業種が拡大しているものの、限定されています。このセーフティネット保証に加え、危機関連保証として、全国・全業種の事業者を対象にした、さらなる別枠保証です。

保証枠は、セーフティネット保証、危機関連保証合わせて最大5.6億円(別枠)となります。なお、危機関連保証は、売上高が前年同月比▲15%以上減少が要件となっています。

要件 対象:全国・全業種の中小企業・小規模事業者
売上高が前年同月比▲15%以上減少
保証上限額 一般保証枠とセーフティネット保証とは別枠で2.8億円
保証割合 借入債務の100%
問合せ先 最寄りの信用保証協会


② 貸付金利の引き下げと利子負担の軽減

融資額に対する金利の引き下げ措置もあります。所定の要件を満たせば、貸付金利が引き下げられ、利子補給により実質的に無利子となります。

|-1 日本政策金融公庫等~新型コロナウイルス感染症特別貸付~

日本政策金融公庫等による貸付で、売上高の減少など一定の要件を満たす事業者に対して、融資後3年間は▲0.9%の金利引き下げが適用されます。

要件 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的に業況が悪化し、次の①または②のいずれかに該当する事業者
①最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少
②業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合等は、最近1ヶ月の売上高が、
次のいずれかと比較して5%以上減少
a 過去3ヶ月(最近1ヶ月を含む)の平均売上高
b 令和元年12月の売上高
c 令和元年10月~12月の売上高平均額
資金使途 運転資金・設備資金
担保 なし(無担保)
貸付期間 設備20年以内・運転15年以内
※うち据置期間5年以内
融資限度額 中小事業3億円・国民事業6,000万円
金利 当初3年間:基準金利▲0.9%
4年目以降:基準金利
問合せ先 日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫


|-2 商工組合中央金庫~危機対応融資~

商工組合中央金庫による貸付で、売上高の減少など一定の要件を満たす事業者に対して、融資後3年間は0.9%の金利引き下げが適用されます。

要件 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的に業況が悪化し、次の①または②のいずれかに該当する事業者
①最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少
②業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合等は、最近1ヶ月の売上高が、
次のいずれかと比較して5%以上減少
a 過去3ヶ月(最近1ヶ月を含む)の平均売上高
b 令和元年12月の売上高
c 令和元年10月~12月の売上高平均額
資金使途 運転資金・設備資金
担保 なし(無担保)
貸付期間 設備20年以内・運転15年以内
※うち据置期間5年以内
融資限度額 3億円
金利 当初3年間:基準金利▲0.9%
4年目以降:基準金利
問合せ先 商工組合中央金庫


|-3 特別利子補給制度

(1)や(2)の融資を受けた事業者のうち、特に影響が大きい個人事業主や売上が急減した事業者に対して、利子補給が行う制度です。利子補給は、融資に対する金利の一部または全部を給付することで利子の支払い負担を軽減させます。

要件 日本政策金融公庫等の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」又は商工
中金による「危機対応融資」により借り入れをした中小企業者のうち、以下の要件を満たす事業者
①個人事業主:要件なし
※事業性のあるフリーランスは含めるが、小規模に限る
②小規模事業者(法人事業者) :売上高▲15%減少
③中小企業者(上記➀➁を除く事業者):売上高▲20%減少
※小規模要件
・製造業、建設業、運輸業、その他業種は従業員20名以下
・卸売業、小売業、サービス業は従業員5名以下
補給期間 借入後当初3年間
上限 (日本公庫)中小事業1億円、国民事業3,000万円
(商工中金)危機対応融資1億円
問合せ先 経済産業省 中小企業金融相談窓口

(1)や(2)の融資を受けていることが前提の制度で、融資は売上高5%減少が要件となるのに対し、利子補給は個人事業主を除き、売上高15~20%減少となっています。そのため、売上高の減少が大きい事業者は、実質的に無利子で融資を受けられることになります。

なお、申請方法や具体的な手続きなどは決定しておりません(2020年3月末現在)。

|-4 マル経(小規模事業者経営改善資金融資)の金利引き下げ

マル経は、商工会議所・商工会・都道府県商工会連合会の経営指導員による経営指導を受けた小規模事業者に対して、日本政策金融公庫が融資(無担保・無保証人)を行う制度です。

「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例措置」として、金利引き下げが行われます。具体的には、1,000万円(別枠)を上限に当初3年間、通常の貸付金利から▲0.9%引き下げされます。

要件 最近1か月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模事業者
資金使途 運転資金・設備資金
融資上限額 別枠1,000万円
金利 経営改善利率1.21%(※)より当初3年間 ▲0.9%引下げ
※令和2年3月2日現在
※金利引き下げ限度額は、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付」および「生活衛生改善貸付の金利引下げ」との合計で3,000万円が対象限度額
問合せ先 日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫
近くの商工会・商工会議所


|-5 セーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)の要件緩和

セーフティネット貸付は、社会的・経済的環境の変化などにより、一時的に売上の減少など業況が悪化しているが、中期的には、その業績が回復し、かつ発展することが見込まれる中小企業者の経営基盤の強化を支援する融資制度です。

「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例措置」として、「売上高が5%以上減少」といった数値要件にかかわらず、今後の影響が見込まれる事業者も含めて融資対象になるため、要件が緩和されます。

要件 (相談窓口にお問い合わせください)
資金使途 運転資金・設備資金
融資上限額 中小事業 7.2億円・国民事業4,800万円
貸付期間 設備資金15年以内・運転資金8年以内
※うち据置期間3年以内
金利 基準金利:中小事業1.11%、国民事業1.91%
※令和2年3月2日現在
問合せ先 日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫


③ 生活衛生関係の事業者向け融資制度

これまで紹介してきた融資制度に加え、生活衛生関係の事業者向けの支援制度を利用することができます。生活衛生関係の事業者は、ホテルや理容店、クリーニング店、飲食店などが該当します。

|-1 生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付

所定の要件を満たした生活衛生関係の事業者は、借り入れ後3年間は基準金利の▲0.9%で融資を受けることができます。

要件 対象:生活衛生関係の事業者
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的に業況が悪化し、次の①または②のいずれかに該当する事業者
①最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少
②業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合等は、最近1ヶ月の売上高が、
次のいずれかと比較して5%以上減少
a 過去3ヶ月(最近1ヶ月を含む)の平均売上高
b 令和元年12月の売上高
c 令和元年10月~12月の売上高平均額
資金使途 振興計画認定組合の組合員:運転資金、設備資金
振興計画認定組合の組合員以外:設備資金
担保 なし(無担保)
貸付期間 設備20年以内・運転15年以内
※うち据置期間5年以内
融資限度額 6,000万円(別枠)
金利 当初3年間:基準金利▲0.9%
4年目以降:基準金利
※「新型コロナウイルス感染症特別貸付」 、「マル経融資の金利引 下げ」および「生活衛生改善貸付の金利引下げ」との合計で3,000万円が限度
問合せ先 日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫


|-2 特別利子補給制度

「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付」により借入を行った中小企業者で、売上高が急減した事業者に対する支援制度です。利子補給により、実質的な無利利化が実現されます。

要件 対象:生活衛生関係の事業者

日本政策金融公庫等の「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付」により借入を行った中小企業者のうち、以下の要件を満たす事業者
①個人事業主(小規模事業者のみ):要件なし
②小規模事業者(法人事業者) :売上高▲15%減少
③中小企業者(上記➀➁を除く事業者):売上高▲20%減少
※小規模要件
・卸売業、小売業、サービス業は従業員5名以下

対象上限額 3,000万円
問合せ先 経済産業省 中小企業金融相談窓口


|-3 衛生環境激変対策特別貸付

衛生環境激変対策特別貸付は、感染症等の発生による衛生環境の著しい変化に起因して、一時的な業況悪化している生活衛生関係営業者の経営の安定を図るための制度です。

要件 対象:旅館業、飲食店営業及び喫茶店を営む事業者
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的に業況が悪化し、次の①または②のいずれかに該当する事業者
①最近1ヵ月間の売上高が前年または前々年の同期に比較して 10%以上減少しており、かつ、今後も減少が見込まれること。
②中長期的に業況が回復し発展することが見込まれること。
資金使途 運転資金
担保 なし(無担保)
貸付期間 運転資金7年以内
※うち据置期間2年以内
融資限度額 別枠1,000万円(旅館業は別枠3,000万円)
金利 基準金利:1.91%
※令和2年3月2日現在
※振興計画の認定を受けた生活衛生同業組合の組合員は、基準金利▲0.9%
問合せ先 日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫


|-4 生活衛生改善貸付の金利引下げ

生活衛生改善貸付は、生活衛生同業組合などの経営指導を受けている生活衛生関係の事業を営む小規模事業者向けの貸付(無担保・無保証人)です。

「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例措置」として、金利引き下げが行われます。具体的には、1,000万円(別枠)を上限に当初3年間、通常の貸付金利から▲0.9%引き下げされます。

要件 対象:生活衛生関係の事業を営む小規模事業者
最近1か月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少
資金使途 運転資金・設備資金
融資上限額 別枠1,000万円
金利 経営改善利率1.21%(※)より当初3年間、 ▲0.9%引下げ
※令和2年3月2日現在
※金利引き下げ限度額は、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付」および「生活衛生改善貸付の金利引下げ」との合計で3,000万円が上限額
問合せ先 日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫


④ 設備投資・販路開拓に関する支援制度

この「設備投資・販路開拓に関する支援制度」では、生産性革命推進事業において、サプライチェーンの毀損等に対応するための設備投資や販路開拓、事業継続力強化に資するテレワークツールの導入に取り組む事業者への支援をまとめます。

支援制度 概要
ものづくり・商業・サービス補助 100~1,000万円を上限に、中小企業は投資資金の2分の1、小規模事業者は3分の2が補助される。
持続化補助 50万円を上限に、投資資金の3分の2が補助される。
IT導入補助 30~450万円を上限に、投資資金の2分の1が補助される。


⑤ 生産性革命推進事業

生産性革命推進事業において、特にものづくり・商業・サービス補助、持続化補助、IT導入補助の採択審査において加点措置を行い、優先的に支援されます。また、生産性向上や賃上げに係る目標値の達成時期が1年間猶予されます。

|-1 ものづくり・商業・サービス補助

部品の調達が困難となったことから、自社内で製造するための設備投資費用や中国の自社工場が操業停止になったことから、国内に拠点を移転するための費用などを補助する事業です。

対象 中小企業・小規模事業者等
資金使途 設備資金等
補助額 100~1,000万円
補助率 中小企業:2分の1
小規模事業者:3分の2
問合せ先 全国中小企業団体中央会 ものづくり補助金事務局
※1次締め切り 令和2年3月31日


|-2 小規模事業者向け持続化補助

小規模事業者の販路開拓等のための取り組みを支援する制度です。小売店がインバウンド需要の減少を補うため、インターネット販売を強化するなど、ビジネスモデルの転換などで活用できます。

対象 小規模事業者
資金使途 販路開拓等
補助上限額 50万円
補助率 3分の2
問合せ先 全国商工会連合会・日本商工会議所
※1次締め切り 令和2年3月31日


|-3 IT導入補助

中小企業・小規模事業者等を対象に、新たに在宅勤務制度を導入するための費用の一部が補助されます。

対象 中小企業・小規模事業者等
資金使途 在宅勤務制度の導入
補助上限額 30~450万円
補助率 2分の1
問合せ先 一般社団法人 サービスデザイン推進協議会
※1次締め切り 令和2年3月31日

資金繰りに関する支援制度

2) 経営環境の整備

下請中小企業や個人事業主・フリーランスと取り引きを行う事業者に対して、適切な配慮が行われるよう、各業界団体を通じて要請されています。

ここでは、経営環境が悪化しないように設けられた様々な支援制度をまとめます。

分類 支援制度 概要
助成 雇用調整助成金 雇用を維持した事業者への助成
給付 小学校等の臨時休業に伴う支援 企業や個人向けへの給付
融資 個人向け緊急小口資金等の特例 小口資金を無利子で融資
猶予 さまざまな猶予制度 厚生年金保険料や税金などの支払いを猶予


① 雇用調整助成金の特例措置

雇用調整助成金は、景気の変動などを理由に、事業活動の縮小をせざるを得ない事業主が、休業など一時的な雇用調整により従業員の雇用を維持した場合に助成される制度です。

地方公共団体の長が住民・企業の活動自粛を要請する旨の宣言を発出している地域に所在する事業主を対象に、助成金の要件の一つである「売上高等10%減少」したものとみなし、助成率の引き上げが行われます。

要件 (相談窓口にお問い合わせください)
資金使途 在宅勤務制度の導入
支給限度日数 在宅勤務制度の導入
引上げ後
助成率
問合せ先 最寄りの都道府県労働局(厚生労働省)


② 小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援

小学校が臨時休業し、その子の保護者である労働者が休職した場合、有給休暇を取得させた企業に対する助成金です。「労働者に休暇を取得させた事業者向け」と「委託を受けて個人で仕事をする方向け」があります。

(労働者に休暇を取得させた事業者向け)

対象 ①又は②の子どもの世話を行うことが必要となった労働者に対し、労働基準法上の年次有給休暇とは別途、有給(賃金全額支給)の 休暇を取得させた事業主

①新型コロナウイルス感染症に関する対応として、臨時休業等をした小学校等(※)に通う子ども
※小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(全ての部)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
②新型コロナウイルスに感染した又は風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子ども

支給額 休暇中に支払った賃金相当額 × 10/10
※日額8,330円が上限
支給期間 令和2年2月27日~3月31日までの休暇
問合せ先 学校等休業助成金・支援金等相談コールセンター(厚生労働省)

(委託を受けて個人で仕事をする人向け)

対象 ①又は②の子どもの世話を行うことが必要となった保護者であって、 一定の要件を満たす個人

①新型コロナウイルス感染症に関する対応として、臨時休業等をした小学校等(※)に通う子ども
※小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(全ての部)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
②新型コロナウイルスに感染した又は風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子ども

一定の要件
・個人で就業する予定であった場合
・業務委託契約等に基づく業務遂行等に対して報酬が支払われており、発注者から一定の指定を受けているなどの場合

支給額 就業できなかった日について、1日当たり4,100円(定額)
支給期間 令和2年2月27日~3月31日までの休暇
※春休み等、学校が開校する予定のなかった日等は除く。
問合せ先 学校等休業助成金・支援金等相談コールセンター(厚生労働省)


③ 個人向け緊急小口資金等の特例

新型コロナウイルスの影響による休業者や失業者向けの融資制度です。融資の対象者であれば、無利子で借り入れすることができます。

(緊急小口資金:主に休業者向け)

対象 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、休業等により収入の減少があり、緊急かつ一時的な生活維持のための貸付を必要とする世帯
貸付上限 学校等の休業、個人事業主等の特例:20万円以内
その他:10万円以内
返済期間 2年以内
※うち据置期間1年以内
利子 無利子
問合せ先 居住地の市町村社会福祉協議会

(総合支援資金:主に失業者向け)

対象 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、収入の減少や失業等により生活に困窮し、日常生活の維持が困難になっている世帯
貸付上限 二人以上世帯:月20万円以内
単身世帯:月15万円以内
※貸付期間は原則3月以内
返済期間 10年以内
※うち据置期間1年以内
利子 無利子
問合せ先 居住地の市町村社会福祉協議会


④ さまざまな支払い猶予制度

融資や要件緩和など支援制度による対応に加え、さまざまな支払いの猶予制度が設けられています。ここでは、猶予が認められている支払いについてまとめます。なお、猶予が認められているかどうか、要件を必ず確認しましょう。

厚生年金保険料等 対象:事業主(申請による承認が必要)

厚生年金保険料等を納付することで事業の継続が困難となる場合や事業主が病気になるなど一時的に納付が困難ない場合

問合せ先:最寄りの年金事務所

税務申告・納付期限の延長 所得税の申告、個人事業者の消費税、贈与税
いずれも令和2年4月16日まで延長

問合せ先:最寄りの税務署

国税の納付の猶予制度 所得税の申告、個人事業者の消費税、贈与税
いずれも令和2年4月16日まで延長

問合せ先:最寄りの税務署

地方税の納付の猶予制度 申請をして、審査で承認されれば、地方税の納付が猶予されます。

問合せ先:居住地の地方自治体

電気・ガス料金 料金の支払いが困難な人に柔軟に対応するよう事業者に要請がおこなわれています。

問合せ先:契約している電気・ガス事業者

▽ まとめ

さまざまな支援制度を紹介してきましたが、今後も、状況に応じて追加される可能性があります。どのような支援制度があり、どのような支援を受けられるか分からない場合は、経済産業省中小企業庁か各地域の経済産業局に問い合わせてみるといいでしょう。

ウェブサイトの情報だけで判断せず、相談窓口を利用して、受けられる支援がないか確認してみてください。