株式公開(IPO)と日本版LLP(有限責任事業組合)

個人、法人を問わず共同でビジネスを行っていった結果、順調に売上、利益も増えてくると株式公開を目指そう!という話になることも考えられます。そのとき、LLPで株式公開が出来るのでしょうか?

答えは、残念ながら”NO”です。

出資金があるのだから、株式みたいなものでは?と言ってもダメなのです。じゃぁ、出資金を株式に変えて、組織変更で株式会社になれば、IPOできるのでは??といってもやっぱりダメなのです。なぜならLLPは、法人でないからです。あくまでも民法上の組合であって法人格がないのです。
(何か特例措置が施される可能性がゼロではないでしょうけど。。。)

では、仮にLLPで行っていたビジネスで株式公開を目指したい!というときには、LLPを解散し、新たに株式会社を設立することとなります。その際、問題となるのは事業の継承です。

1.営業権の譲渡対価の設定
2.LLP所有の資産に含み益があると、その含み益に税金がかかること

などが考えられます。IPOを最初から目指すのであれば、株式会社で事業を始めた方が良いと思いますが、途中で方針変更することもやはりありえますので、その場合は、一旦解散して、株式会社を新しく設立すればいいでしょう。

細かいことを言うと、LLPを解散させずに、LLPが特定の事業について営業譲渡を株式会社に行うというカタチもありでしょう。ケースバイケースですが。。

ではまた。